【 概 要 】−十社大神は鎌倉時代初期に10柱、昭和初期にさらに14柱を合祀して創建された神社です。明治時代に入り神仏分離令が施行する前までは神仏習合し隣接する蓮王寺の鎮守社として祭られていました。合祀された1社である伊勢神明社は室町時代の応永7年(1400)に創建した神社で、鎮座地だった射水市三ケが伊勢神宮の神領だった事から、神領の守護神として伊勢神宮内宮(祭神:天照皇大御神)と伊勢神宮外宮(祭神:豊受大神)の祭神を勧請したと伝わり文政13年(1830)に奉納された白馬像と江戸時代末期に奉納された黒馬像が現存し当時の信仰の篤さが窺えます。信仰の篤さから数多くの絵馬が十社大神に奉納され、中でも江戸時代中期の天和3年(1683)に奉納された幅21mの「富士の巻狩絵額」が射水市指定有形文化財に指定されています。又、神仏習合していた事から天和2年(1682)に砺波・射水郡奉行の足軽高桑八十郎等が奉納した千手観音立像(像高:70cm)、阿弥陀如来立像(像高:70cm)、聖観音立像(像高:70cm)を本地仏として祭られており、こちらも射水市指定有形文化財に指定されています。さらに、安政5年(1858)に松屋理右衛門らが寄進した狛犬一対(伊勢神宮から運ばれてきたと伝わる)、室町時代以降に伊勢神明社に伝わった能面(1対)、ウウミズザクラの大木1本が射水市指定有形文化財に指定されています。
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